【らくらく】地震や台風など「もしも」の時に役立つスマホ活用ガイド:事前の備えと情報収集
日頃からお使いのスマートフォンは、地震や台風といった災害が起きた「もしも」の時にも、私たちにとって非常に心強い味方になります。しかし、そのためには少しの事前の準備と、いざという時の使い方を知っておくことが大切です。
このガイドでは、災害発生時にスマホを最大限に活用するための備えや、実際に役立つ情報収集の方法などについて、分かりやすくご説明します。
なぜ災害時にスマホが役立つのか?
災害時には、電話がつながりにくくなったり、インターネット環境が不安定になったりすることがあります。そのような状況でも、スマホは様々な手段で情報を得たり、家族や大切な人との連絡を取り合ったりするための重要なツールになります。
主な役割は以下の通りです。
- 情報収集: テレビやラジオだけでなく、インターネットを通じて正確な情報を得られます。
- 安否確認: 家族や友人の無事を確認したり、自分の状況を伝えたりできます。
- 連絡手段: 電話が難しくても、メッセージアプリなどで連絡を取れる場合があります。
- 位置情報: 避難場所などを探すのに役立ちます。
- その他: ライトや簡易的な電源としても活用できます。
災害に備える!スマホでできる事前の準備
いざという時にスマホをしっかり使うためには、日頃からの準備が欠かせません。特別なことではなく、普段の習慣に少し加えるだけで十分です。
1. スマホの充電対策をしておく
災害時は停電が起こり、スマホの充電ができなくなる可能性があります。
- モバイルバッテリーの準備: コンセントがなくてもスマホを充電できるモバイルバッテリーを用意しておきましょう。容量が大きいものを選ぶと安心です。充電した状態で保管しておき、定期的に充電できるか確認しましょう。
- 充電器の準備: 自宅だけでなく、非常用持ち出し袋にも充電ケーブルやアダプターを入れておくと良いでしょう。
- 車載充電器など: 車をお持ちの方は、車内で充電できるアダプターがあると移動中などに役立ちます。
2. 災害情報や安否確認に役立つアプリを入れておく
事前にスマホにインストールしておくと良いアプリがあります。
- 天気予報・防災情報アプリ: 最新の気象情報や避難情報などをプッシュ通知で知らせてくれるものがあります。自治体が提供している防災アプリも確認してみましょう。
- ニュースアプリ: 正確な情報を得るために、信頼できる報道機関のニュースアプリを入れておくと良いでしょう。
- 連絡・安否確認アプリ: LINEなどのメッセージアプリは、電話よりつながりやすい場合があります。また、災害用伝言板サービスを提供するアプリもあります。NTTドコモ、au、ソフトバンクなどが提供している「災害用伝言板」アプリや、NTT東日本・西日本の「災害用音声お届けサービス」アプリなどです。事前にインストールし、使い方を確認しておきましょう。
- 懐中電灯アプリ: スマホのライトを懐中電灯として使えるアプリです。多くのスマホに標準搭載されています。
- 地図アプリ: オフラインでも使える地図アプリや、避難場所が表示されるアプリなどがあると便利です。
3. 家族や大切な人との連絡方法を決めておく
災害が発生した時に、家族とどのように連絡を取り合うか、事前に話し合っておきましょう。
- 集合場所: もし自宅に戻れなくなった場合に、どこで会うか決めておくと安心です。
- 連絡手段: 電話、メッセージアプリ、災害用伝言ダイヤルなど、状況に応じた連絡方法を確認しておきます。特に、電話が混雑してつながらない時は、メッセージや「災害用伝言ダイヤル・伝言板」が役立ちます。「171」に電話をかけて伝言を残したり、インターネットで安否情報を登録・確認したりできます。事前に一度試しに使ってみることをお勧めします。
- 緊急連絡先リスト: 家族や親戚など、大切な人の連絡先を控えておきましょう。スマホが使えなくなっても確認できるよう、紙に書いておくことも有効です。
災害発生!スマホをどう使う?
実際に災害が発生した場合のスマホの活用方法です。
1. 正確な情報を収集する
テレビやラジオはもちろんですが、スマホでも様々な情報が得られます。
- ニュースサイト・アプリ: 最新の被害状況や避難情報、ライフラインの状況などを確認できます。
- 自治体や公的機関のウェブサイト/SNS: 避難指示や避難所の開設情報など、重要な情報が発信されます。
- SNS(ソーシャルネットワーキングサービス): TwitterなどのSNSでも情報は流れますが、誤った情報や古い情報も混ざっていることがあります。複数の情報源を確認し、公的な機関の情報も合わせて判断することが大切です。
2. 家族や大切な人の安否を確認する
電話が繋がりにくい状況でも、以下の方法が役立ちます。
- 災害用伝言ダイヤル(171): 音声で安否情報を録音・再生できるサービスです。使い方は「171」に電話をかけ、音声案内に従って操作します。
- 災害用伝言板(web171): インターネットで安否情報を文字で登録・確認できるサービスです。パソコンやスマホから利用できます。「web171」で検索してアクセスできます。
- 各社の災害用伝言板アプリ: 事前にインストールしていれば、より手軽に利用できます。
- メッセージアプリ(LINEなど): テキストメッセージは、音声通話よりも通信量が少ないため、つながりやすい場合があります。「無事です」「どこにいます」など、短いメッセージで状況を伝え合いましょう。
- SNS: 自分の安否を投稿したり、友人の投稿を確認したりできます。
3. スマホのバッテリーを長持ちさせる工夫
限られたバッテリーを有効に使うために、以下の設定を試みましょう。
- 省エネモード/低電力モードの活用: スマホの設定で、バッテリー消費を抑えるモードをオンにします。
- 画面の明るさを下げる: 画面が明るいほどバッテリーを消費します。必要最低限の明るさに設定しましょう。
- 不要な機能をオフにする: Wi-Fi、Bluetooth、位置情報サービスなど、使っていない機能はオフにします。
- アプリの自動更新をオフにする: アプリがバックグラウンドで通信するのを抑えます。
- 画面の自動ロック時間を短くする: 操作しない時間が続いたら、すぐに画面が消えるように設定します。
災害時のスマホ利用の注意点
- 誤情報に注意: SNSなどで流れる情報には、根拠のないものや古いものが混ざっていることがあります。必ず公的機関や信頼できる報道機関の情報で確認しましょう。
- 個人情報の公開に注意: 安否情報をSNSなどで公開する場合、個人情報が特定されないよう、投稿内容には注意が必要です。
- デマを拡散しない: 不確かな情報はむやみに広げないようにしましょう。
まとめ
災害はいつ起こるか予測できません。しかし、日頃から少しの準備をしておくだけで、スマホがあなたの安全や大切な人とのつながりを守る、大きな助けとなります。
このガイドを参考に、ぜひご自身のスマホを使った災害への備えを進めてみてください。もし、操作方法などご不明な点があれば、ご家族やお近くの携帯電話ショップ、自治体の相談窓口などに遠慮なく尋ねてみてください。
「もしも」の時にも、スマホを「らくらく」に活用できるよう、一緒に準備をしていきましょう。