スマホのアプリ権限って何?安全に使うための確認と設定
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スマートフォンを使っていると、新しいアプリを入れたり、使い始めたりする際に、「連絡先へのアクセスを許可しますか?」「カメラの使用を許可しますか?」といったメッセージが表示されることがありますね。これは「アプリの権限」と呼ばれるものです。
「許可しないとアプリが使えないのかな?」と、深く考えずに「許可する」を選んでいる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、この「権限」について少し理解しておくと、より安全に、そして安心してスマホを使うことができます。
この記事では、アプリの権限がなぜ必要なのか、どのような権限があるのか、そして安全に使うためにはどうすれば良いのかを分かりやすくご説明します。
アプリの「権限」とは何ですか?
アプリの権限とは、そのアプリがスマートフォンの特定の機能や情報にアクセスするために必要な「許可」のことです。
例えば、写真を撮るアプリなら「カメラ」を使う許可が必要ですし、友達にメッセージを送るアプリなら「連絡先」の情報を見る許可が必要になります。地図アプリが現在地を表示するためには、「位置情報」を使う許可がいる、といった具合です。
このように、アプリが正しく動くためには、スマホの中にあるいろいろな機能や情報を使うための「お許し」をもらわなければならないのです。これがアプリの権限です。
なぜ権限の確認が必要なのですか?
アプリが自由にスマホの機能や情報を使えるようにしてしまうと、困ったことが起こる可能性があります。
例えば、カメラを使う必要がないアプリがカメラの権限を持っていると、知らぬ間に写真や動画を撮られてしまうかもしれません。連絡先を見る必要がないアプリが連絡先の権限を持っていると、あなたの電話帳の情報がどこかに送られてしまう心配もあります。
このようなことが起きないように、スマホはアプリがスマホの大事な機能や情報を使おうとする際に、必ずあなたの許可を得る仕組みになっています。これが、アプリをインストールしたり使ったりする際に「〇〇へのアクセスを許可しますか?」と聞いてくる理由です。
どのような権限がありますか?
アプリがよく求めてくる代表的な権限には、以下のようなものがあります。
- 連絡先: 電話帳に登録している名前や電話番号、メールアドレスなどを見るための許可
- 位置情報: あなたが今どこにいるのかを知るための許可(地図アプリや天気予報アプリなどで使われます)
- カメラ: 写真や動画を撮るための許可(カメラアプリはもちろん、ビデオ通話アプリなどでも使われます)
- マイク: 音声を録音するための許可(音声入力や通話アプリなどで使われます)
- ストレージ(ファイル): スマホに保存されている写真、動画、書類などを見る、保存するための許可
- 電話: 電話をかけたり、かかってきた電話の番号を知ったりするための許可
- SMS(ショートメッセージ): メッセージを読んだり、送ったりするための許可
これらはあくまで一部ですが、アプリが何をするために、どの情報を使おうとしているのかを考える際の参考にしてください。
安全にアプリを使うための権限の確認と設定
アプリの権限は、便利さと安全性のバランスが大切です。アプリを安全に使うためには、以下の点に注意しましょう。
アプリをインストールする時や使い始める時
「〇〇へのアクセスを許可しますか?」と表示されたら、すぐに「許可」をタップするのではなく、何へのアクセスを求めているのかをよく確認しましょう。
例えば、電卓アプリなのに「連絡先」の権限を求めてきたら、「なぜこのアプリが連絡先を見る必要があるのだろう?」と疑問に思うべきです。アプリの機能と、求められている権限の内容が合っているか、少し立ち止まって考えてみましょう。もし不審に感じたら、「許可しない」を選ぶか、そのアプリの利用を考え直すことも大切です。
インストールしたアプリの権限を確認・変更する
一度「許可」した権限も、後からいつでも確認したり、変更したりすることができます。
もし、「あのアプリ、本当にあの権限が必要なのかな?」と心配になったり、やはり許可したくないと思ったりした場合は、スマホの「設定」から確認・変更しましょう。
具体的な手順は、お使いのスマートフォンの機種(AndroidかiPhoneか)によって少し異なりますが、一般的には以下の場所で確認できます。
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Androidの場合: 「設定」アプリを開き、「アプリ」や「アプリと通知」といった項目を探します。そこから権限を確認したいアプリを選び、「権限」という項目をタップすると、そのアプリが許可されている権限の一覧が表示されます。個別の権限をタップすると、許可するかしないかを選べます。また、「設定」の中に「プライバシー」や「セキュリティ」といった項目があり、そこから「権限マネージャー」といった機能で、権限ごとにどのアプリが許可されているかを確認することもできます。
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iPhoneの場合: 「設定」アプリを開き、画面を下にスクロールしていくと、インストールされているアプリの一覧が表示されます。権限を確認したいアプリをタップすると、そのアプリが利用できる機能(位置情報、連絡先、写真など)のリストが表示されます。ここで、それぞれの機能について「許可しない」「次回または共有時に確認」「許可」などを選び、設定を変更できます。
※お使いの機種やOSのバージョンによって、メニューの名前や場所が多少異なることがあります。ご自身のスマホの「設定」画面で探してみてください。
「これは必要ないな」と感じる権限があれば、後から「許可しない」に変更することができます。そうすることで、アプリによる不要な情報へのアクセスを防ぎ、より安全にスマホを使うことにつながります。
まとめ
アプリの権限は、アプリを便利に使うために必要なものですが、同時にあなたのプライバシーやスマホの安全に関わる大切な設定です。
アプリをインストールする時や、新しい機能を使う時に権限の許可を求められたら、何のための許可なのかを意識してみてください。そして、もし不安に感じたり、やはり許可したくないと思ったりした場合は、後から設定で確認・変更ができることを覚えておきましょう。
ほんの少し権限について意識するだけで、あなたのスマホはもっと安全になります。ご自身のスマホで、ぜひ一度アプリの権限設定を確認してみてはいかがでしょうか。
これからも「らくらくスマホ活用ガイド」が、あなたのスマホ生活をサポートできましたら幸いです。